蛍石レンズができるまで
キヤノンオプトロンでは結晶生産から加工・研磨、蒸着まで一貫して製造しています。
①原材料
天然に産出する蛍石が原料です。
②粉砕・精製
細かく粉砕した上で、不純物を除去し、原料として使える状態にします。
③結晶成長
ルツボに入れた原料を融解し、ルツボを下方へ移動させることによって、ルツボの底部から結晶化を行います。 原材料を再結晶化させることで不純物を除去し、純度の高いインゴットを作ります。
④アニール
成長した結晶は内部に歪みがたまっているため、そのまま加工すると割れてしまいます。そこで、融けない程度の高温まで加熱し、その後ゆっくりと室温まで冷ますことによって歪みを開放します。これをアニールと呼んでいます。アニールには数週間以上の長い時間が必要です。
⑤切り出し・粗加工
表面の不要な部分を削ってレンズの大きさに合して加工していきます。
結晶の内部を検査して、不具合がないか確認します。
⑥研削
上面、下面を球面状に研削して、スリガラス状のレンズの形にしていきます。
⑦研磨
研磨剤を凝集したペレットで、表面を半透明にし、仕様の寸法に合わせ込みます。
最後に特殊な研磨剤を用いて表面の細かいキズをとります。
⑧蒸着
反射防止膜など目的に合わせて薄膜を形成します。
蒸着の原料は、弊社で生産している蒸着材料が使用されます。
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