ピックアップ:酸化物固体電解質
新しい酸化物固体電解質としてZrとCeをドープしたLiYBOよりなる材料を開発しました
特徴
- イオン伝導率が室温で10-5S/cm
高いイオン伝導率に加え、従来の酸化物系固体電解質と比べて低い温度で焼結できるため、電池化の課題である固体電解質と活物質の反応相抑制に効果的です。 - 大気安定性を保有
大気中に一定期間暴露しても伝導性に変化はなく、大気中での取り扱いや保管が可能です。取り扱いがしやすいため、電池の生産性向上に適した材料です。 - 低温度で焼結
大気雰囲気下600度から700度程度で焼結するため、活物質との化学反応を抑制し、リチウムイオンの出力を向上させることができます。

粒状

ペレット
<焼結体表面のSEM画像>

大気焼成650℃1hr

大気焼成600℃1hr
※倍率:3000倍
基本性能
<大気下での伝導率の経時変化>

状態:焼結体
組成:Li(5.875)Y(0.875)Zr(0.1)Ce(0.025)B(3)O(9)
周波数:0.1Hz~35MHz
振幅:20mV
測定温度:-23~77℃(250~350K)
電池材料への利用
- 全固体電池の固体電解質
- 正極材への添加材
- その他、電池研究

全固体電池イメージ図
製品特性
◆ 正極活物質NMC、NCAと組み合わせて充放電が可能

図:ハーフセルの構成

図:充放電曲線

図:ハーフセルの構成

図:充放電曲線
◆ 負極活物質グラファイト、金属Liと組み合わせて充放電が可能

図:ハーフセルの構成

図:充放電曲線
◆
一般的に知られた活物質の例
LiNiVO4、LiCoPO4、LiCoVO4、LiMn1.6Ni0.4O4、LiMn2O4、LiCoO2、Fe2(SO4)3、LiFePO4、LiNi1/3Mn1/3Co1/3O2、LiNi1/2Mn1/2O2、LiNiO2、Li1+x(Fe,Mn,Co)1-xO2、LiNi0.8Co0.15Al0.05O2、Li4Ti5O12、
グラファイト、Li
用途

スマートフォン・タブレット端末

VR・ARゴーグル

イヤホン

ウェアラブルデバイス

ゲーム機器

電気自動車
技術資料
弊社電解質についての技術資料を、順次ご提供しています。
➀「活物質との適合性」…弊社電解質と、代表的な正極・負極の活物質との相性を調べた際のテストデータです。
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